• シュタイナー教育研究所事務局
  • 地域通貨「花」主宰
  • 11月15日 東京 生まれ 文学部卒業
  • 趣味《映画鑑賞 散歩 空想を文字にすること 愛犬と遊ぶこと 薔薇鑑賞》    

「人間は何のために生まれてきたのか」は誰でも青春時代に考えるテーマである。私が真剣に考え始めたのも中学高校生の頃である。

長い間考えた末20歳の時に「人間は地球を守るために生まれて来たのだ」と自分なりの結論を出した。この答えは今もほとんど変わらない。

どうしたら、地球を守ることになるのか?それは 自然環境を守っていく事だ。と行きつき現在に至っている。

その過程で出会い、大きな影響を受けた3つの宝石たちを紹介させて頂きたい。

■NO1『風の谷のナウシカ』

1984年3月11日に東映で封切られた映画『風の谷のナウシカ』は、原作漫画も映画と同じ題名で、1982年から『アニメージュ』(徳間書店)で発表された全7巻に及ぶ SF大作品である。

内容を簡単にまとめると、国家間の愚かな戦争に巻き込まれる人間たちの悲しみが描かれている。そして戦争による科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた地球で、人間と自然が歩むべき道を求める少女ナウシカの姿と彼女に関わる人物たちが描かれている。宮崎駿氏の才能と魅力が全巻に溢れていて作品の世界に引き込まれる非常に良質な芸術作品だ。

戦争が最大の地球破壊であること、科学文明の進む道を誤らないで正しい方向へ進むこと、それには、人間の心の成長が重要だということ。人間は決して傲慢になってはならない。人間以上の存在への畏敬の念の大切だということなどを学んだ。

映画は見応えがあり大変素晴らしいが、原作はさらに深く描かれていて、読み応えがあり人生を軽く生きては行かれないことに気がつかされる。もしまだ読んでおられない方がいらっしゃったら是非お薦めしたい。

■NO2 『社会の未来』シュタイナー著

2番目の宝石との出会いは、シュタイナー著『社会の未来』である。

ここにはフランス革命で掲げられた「自由・平等・友愛」を現実化するヒントが詰まっている。

詳細については別途解説させていただきたい。

■NO3 ミヒャエル・エンデ

3番目に出会った宝石は、1999年5月に放映されたNHK BS番組『エンデの遺言〜根源からお金を問うこと』である。同名の本になりNHK出版から出されている。

「人間が生きていくことの全て、個人の価値観から世界像まで、経済活動と結びつかないものはありません。問題の根源はお金にあるのです。そこで、今の貨幣システムの何を変えるべきなのか、これは人類がこの惑星上で今後も生存できるかどうかを決める決定的な問いです。お金は人間が作った物です。変えることが出来るはずです」

『エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと』(河邑厚徳+グループ現代日本放送出版会)(講談社+α文庫) 

2001年、この言葉に真実を見た私は、お金の仕組みを変える1つの方法として、この本で紹介されていた「地域通貨」を友人たちと始めた。様々な方々に助けていただき、地域通貨花が誕生し運営を始めた。しかしながら中心になっておられた方々や周りにいた方々が2010年〜2016年に亡くなられて停滞している。

■ファンタジーの力(創造力/想像力)

もう一つ最後にミヒャエル・エンデの言葉を紹介したい。

「ファンタジーとは現実から逃避したり、おとぎの国で空想的な冒険をすることではありません。
ファンタジーによって、私たちはまだ見えない、将来起こる物事を眼前に思い浮かべることができるのです。私たちは一種の能力によってこれから起こることを予測し、そこから新たな基準を得なければなりません。」
   
更に、ファンタジーの力(創造力/想像力)は、大自然との触れ合いから吸収することができるのである〜と宮崎駿氏が語っておられたのを読んだことがある。

■Message

宇宙哲学のようなものに関心を持ち、現在も少しずつ学んでいるところです。25年前にシュタイナーの講座を受講。友人のリクエストでシュタイナー勉強会を長年運営してきました。その後ご縁があり、映画上映会、講演会を多数開催しました。10年間ほど、地域通貨『花』を町田で運用させていただき多くのことを学ぶ機会を与えられました。最近は、エネルギー・ヒーリングの資格取得、野菜ソムリエの資格取得。また、シンギング・ボールによるヒーリングにも挑戦し先生からお墨付きをいただきました。現在は、日常生活を通じて普通の主婦の視点から、社会問題を提起し、地道な活動を効果的に継続するコツを探っているところです。よろしくお願いします。

今井 啓子より